テーマ別サイトの重要性

ホームページに注力する税理士・弁護士などの士業事務所はなぜテーマサイトを作り続けるのか

皆さんは、一つの士業事務所がいろいろテーマ別サイトを作られているのを見かけた時に、なんでそこまでやるのだろうと思ったことがございますか。

このような士業事務所さんは完全に少数派とは言えない状況になってきているのが現状です。

理由としては、まずホームページの費用対効果の問題がございます。

交通広告、電話帳、その他タウン誌、ポスティングなどは期間限定の販促物ですので、有効期間が非常に短いのと、そもそもの効果が落ちているという構造的な問題もあります。弁護士事務所のTVCMが一時盛り上がりそうになりましたが、TVCMはもっとも短い期間限定の販促であり、対象が全く絞られていない媒体ですので、全く対象外の子供までもが自己破産のCMを目にすることになります。

これに対してホームページの費用対効果については次のメリットがございます。

  • 検索エンジン経由で来訪することを前提としておりますので、閲覧者の大多数は士業事務所側が見てほしいと考えている層である。
  • 一度作成すると、SEO対策としてのページ追加や法改正などによる情報の変更は必要ではあるが、何年かの長いスパンの有効期間で考えられる。

上記のメリットを踏まえ、多数のテーマ別サイトを作る理由としては下記が上げられます。

  • 検索エンジンは基本的には1サイト1テーマで認識します。士業事務所の業務内容は多岐に渡る場合が多いので、テーマ別にサイトを作ることが望ましいです。SEO対策上は1サイト1テーマのほうが有効であります。
  • 士業事務所のホームページは情報提供プラス問題解決スキームの提示という相談を受け付けるパターンがございますので、ホームページを訪れるお客様からすると、どうしても1テーマに絞って情報提供をして、そのテーマの問題解決スキームを専門的に提示しているホームページに問い合わせをするようになります。

それではどのようにテーマサイトを増やしていけばよいのでしょうか。

ホームページを考えた時に、まずはコーポレートサイトを作成しようと考えるかと思います。最初からテーマサイトを作成するという方は少数派です。最初からテーマサイトを作成しようと考える方はブティック型の士業事務所経営を考えている方がほとんどで、コーポレートサイトイコールテーマサイトで問題のない方というのが中心です。

税理士や弁護士など士業事務所の場合『紹介』で顧客を増やしていくのも非常に重要ですので、ブティック型の事務所運営でない限り、紹介を受ける時に必ず必要となってくる(紹介を受けるタイミングでホームページがないと相手先企業様からネガティブなイメージを持たれかねません)コーポレートサイトを飛び越えてテーマサイトを作成することは、避けたほうが無難ではあると思います。

このような理由で、まずはコーポレートサイトを立ち上げることにしたとします。コーポレートサイトですので基本的にはどのような関係者(お客様、士業、銀行等)が見ても問題のない作りに仕上げないといけませんが、コーポレートサイトの制限の中で、『力を入れている業務』、『力を入れている業種』等を可能な限りアピールするようにしてください。ホームページはマーケティングリサーチの役割が大きいので、アピールをしたものの中で思ってもいないような相談が入ってくることがございます。また、今後の社会情勢などで有望と考えてアピールした業務でも、面談から受任までの経緯が意外と難しいものなど、実体験から得た情報によって『事務所の売り出し項目』を精査していきます。

ホームページの最も優れている点はいつでも変更が可能ということです。仮説や展望で掲載したものがダメなら違うものに差し替えるということを随時行っていきます。

そして、これをテーマサイトにしてみたいというものが固まったら、別にテーマサイトを立てていくことになります。

上記のようにコーポレートサイトからテーマサイトに移す流れが1つと、『相続』のサイトを立ててそこから『遺言書』の専門サイトを分けるというようなテーマサイトを細分化するという流れもございます。